9.ACTに関するQ&A

Q.「これまでの訪問支援とどこが違うのでしょう?」

A.「あのスタッフがいるときは良かった」などと言われることがなく、システム化されたチーム体制により一定レベルのサービスを継続して供給することが可能となります。また、チームで動くため、スタッフの燃え尽き現象を防ぎやすいのです。多職種チームによる支援であるため、多面的な支援が提供できるのも大きな特徴です。」

Q.「地域の中で医療色の強いサービスが行われるのが心配です」

A.ACTの対象は、原則として頻回に入院したり、救急を利用したりと、地域で生活することが困難な人たちです。当然のことながら障害の重い人たちも、地域の一員として暮らす権利があり、ACTはそれを可能にするものです。医療はACTのサービスの一部であり、利用者の地域生活を維持するために住居支援、就労支援など、様々なサービスを提供します。

Q.「サービスに強制的な部分があるのではないでしょうか?」

A.支援計画やその更新は、利用者と共に協力的に行われ、それらは利用者の目標に基づくものです。スタッフと利用者は、お互いを良く理解し、強い協力関係を築いていきます。そのような関係性の中で利用者は、新たな試みにチャレンジし、経験から学習するよう奨励されます。一方で、当事者団体などで運営される第三者機関による監査も必要になるでしょう。

Q.「利用者の依存を助長するのではないでしょうか?」

A.ACTの目標は利用者の自立を援助することであって、そのことをスタッフが肝に銘じていることが重要です。ACTは、利用者のニーズを満たし、彼らが成長することが出来るよう支援を提供します。大事なのは、利用者が出来ることを彼らのために代行しないということです。利用者の障害に焦点を当てるのではなく、彼らの持っているスキルを伸ばすことに着目します。ACTは、利用者が彼ら自身の生活を管理し、Recovery(リカバリー)を促進するために継続的なサービスを提供することが出来ます。

Q.「今後、日本でどのような主体がACTに取り組んでいくのでしょうか?」

A.今後、病院モデル、診療所モデル、地域生活支援センターモデルなどさまざまなモデルの検討が必要です。診療報酬制度や介護保険などの枠組みの変更も必要かもしれません。そのためにはまずプログラムそのものの有効性を明らかにする必要があります。

Q.「ACTは地域の全ての問題を解決するのですか?」

A.ACTの対象者は、重症の精神障害を抱えた人たちです。中程度の障害をもつ人へのサービスなどは別に作り上げる必要があります。ACTには独自の加入基準があることから、対象者の振り分け機関としてのゲートキーパーの役割が重要となるでしょう。
さらに、住居プログラムや就労支援プログラムなど、ACTを取り巻くさまざまなサービスを充実させていく必要もあります。




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